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杉田 浩一
社団法人
宮崎県ジェイエイ食品開発研究所
技術開発顧問 農学博士 杉田 浩一

ぼちゃ(英pumpkin)は、ウリ科カボチャ属のつる性一年草。かぼちゃは世界にニホンカボチャ、セイヨウカボチャ、ペポカボチャ、ミクスタの四種類がありますが、わが国では現在、前三種類が栽培利用されています。

かぼちゃ

ニホンカボチャは中央アメリカの原産で、16世紀に豊後に漂着したポルトガル船によって伝来したことから、カンボジアの野菜、転じてカボチャになった言われています。比較的温暖な気候によく合い、品種も分化されながら西日本を中心に栽培されてきました。

セイヨウカボチャは南米の乾燥地帯が原産で、わが国へは19世紀にアメリカより渡来し、北海道を中心として冷涼な地域に分布していきましたが、現在では全国に広がっています。

ペポカボチャは西九州などでそうめんカボチャ(金糸瓜)としてわずかに栽培されている程度でしたが、1980年代になりズッキーニ(開花7日位の幼果)の登場によって少しずつ増えてきました。ズッキーニは宮崎県内でも栽培されています。

話をニホンカボチャ代表格、黒皮かぼちゃに戻します。黒皮かぼちゃは別名をボウブラ(ポルトガル語)、茄子(とうなす)、南瓜(なんきん)などと呼ばれ、その人気の良さがしのばれます。わが国では天保飢饉から戦後の救荒作物、まさに「いのちの野菜」「栄養作物」として重宝されてきました。

宮崎では中型・黒皮群の一代雑種(宮崎早生1号、宮崎抑制2号)がブランド化され、宮崎平野を中心に約900トンが栽培されています。

余談ですが、当地宮崎では「色は黒いがぽっちゃりかわいい女性」のことを“日向かぼちゃ”とよびます。対する男性は“いもがらぼくと”です。いもがらぼくととはイモガラで作った木刀、つまり気の抜けた頼りない男性の代名詞。どちらかと言うと日向の女性、男性ともに少しボー(日向ボケ) としてはいますが、実は「人情厚くてお人よし」というほめた?呼称でしょうか。

さて、促成栽培の黒皮かぼちゃは、12月から出始め翌年の6月まで出回ります。露地物は10月に出回りますので、殆ど年中黒皮かぼちゃを見ることができます。南国宮崎の太陽の恵みをふんだんに受け、緻密な澱粉質と自然な甘味がしっかり育まれていきます。

黒皮かぼちゃは食感的にねっとりした味わいを特長とします。沿海の煮干の出し、醤油の薄味でじっくり煮るとほんとに美味しくいただけます。また小ぶりのものは、中をくりぬき具材を詰め、外側の黒皮を丸ごと生かしたグラタン、蒸し物などもよくあるメニューです。その他揚げ物、和え物などなんにでも利用できる万能野菜です。

黒皮かぼちゃの成分(100g中)は主として糖質(7.9g)ですが、カロテン(620μg)、ビタミンC(15mg)、ビタミンE(1.6mg効力)などまさに栄養の宝庫です。

近年、食の欧米化と嗜好の変化から、県内でもえびす、鈴マロンなどに代表されるセイヨウカボチャが台頭してきました(みやざき洋種かぼちゃ:県内約1100トン)が、宮崎ブランドみやざき黒皮かぼちゃは、高級煮物としてまた懐かしいふるさとの味として“日向かぼちゃ”にあやかっていつまでも大事にしてほしいものです。